かえこのちょっと言わせて (no.100)

ジェンダーってなぁに?
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2005年に向けて思うこと

 2004年の最後の発信ですが、ついに100話目のコラムとなりました。
考えを言語化し発信することで、共感を得、つながること、そしてそれを継続し続けることの重要性を、
活動を通して日々実感しています。
 ジェンダー(社会的・文化的に作られる性差)から生まれる様々な問題はあまりにも日常化されており、
言葉をつくしてもなかなか理解を得にくく、情報格差が広がるばかりでは別の対立構造を生み出されて
しまうのではないかとの危機感が、常に頭の片隅にあります。

 そんなこんなもあって、まだまだ不勉強であると知りつつ、勇気を振起して、いただいた名刺をたよりに
発信し続けてきた結果100という数字を迎えました。
 共感し、応援して下さっているみなさんに、感謝します。
また、今後もご意見・ご感想等お送りいただけるとうれしいです。 

 さて、2004年もあと残すところわずかですが、この1年はと言うとジェンダー・フリーという言葉の
解釈が歪曲され、攻撃される中で、検閲を受けるかのごとく公共機関ではその言葉を使わないでおこうと
する自粛の動きが、東京を中心にじわじわと地方に広がりつつある、そんな1年でした。
 ジェンダー・フリーという考えは性差をなくそうとする考えではなく、ジェンダーのとらわれをはずし、
「性別」ありきではなく「個」ありきで、「個」の違いを尊重していこう、その中から不平等や
差別・偏見・暴力をなくしていこうとする考えです。
 
 「性別」にこだわりたい人がいたとしても、それがその人個人の思想であるならば、それもまた
尊重されるべきであると思います。但し、そこに不平等や差別が生じているなら、それについては
NOを主張し、相互に「こうあるべきだ」と画一化し、縛り合うことの居心地の悪さをなくすことが、
ジェンダー・フリーという考え方の根底にあるのだと私は認識しています。

 現代の日本社会に無自覚のままはびこっている「男らしさ」「女らしさ」について、これまで明確に
その意味を定義付けられたことはありません。そして、さらに限定的に言われる「男は強く、女は優しく」
の「強さ」「優しさ」も同じく議論されたことはありません。
なんとなく漠然と思っている性差によるそのらしさのとらわれが、さまざまな問題を生み出していると
いったことも、専門的な分野以外で広く一般的に議論されたことがないのではないかと思います。

 SEANでは、ジェンダー・フリーという言葉の力を借りて、DV・児童虐待・自殺・ホームレス・
青少年犯罪・レイプ・暴力ポルノなど、現代社会に起こっている様々な問題を解く鍵を模索し、
日常生活の場で議論していきたいと思っているわけです。

 ジェンダー・フリーをバッシングする人たちは、上記の問題を「男らしさ」「女らしさ」の規範が
なくなってきていることから生まれている問題であると考えている人もいるようですが、
本当にそうでしょうか?
 これまで「男らしさ」とされてきたことは、「負けない」「泣かない」「勝ち抜く」ことなど、
「女らしさ」とされてきたことは「尽くす」「一歩下がる」「気を配る」などが多くを占めており、
それを強化すればするほど、男女間あるいは同性間の「勝ち組」「負け組」といった
人の存在価値を限定し、その上で権力構造が強化されていくのではないかと懸念します。
 また、科学的・生物学的な「性」の違いなのだと言う人もいますが、例えば男性が
元来「攻撃的」であるならば、それを助長させないための教育が必要な訳で、
近頃のレイプや幼女殺害など、目を覆いたくなるような事件の多発を見れば、
「男は強く」といった曖昧な言葉ではなく、明確に「強さ」とは人を支配することではなく、
自他を尊重し違いを共存することであり、男女に関わりなくそういった「強さ」「優さ」を実践しようと
教育すべきだと思います。

 『個』として誰もが大切にされる社会を、2005年もジェンダー・フリーという言葉をとおして、
共に考えていきたいと切に願っています。

 真っ向からバッシングされる中では、「私たちはこう考えます」ときっぱり言い切ればいいだけですが、
閉口するのは「自粛」という名の検閲です。言葉は思想の表れです。それが使えないということは、
戦時下と同じなのではないかと憤りを感じます。同時並行に行われているのが、子どもの権利に
関する攻撃です。言葉狩りの裏で、着々と次の動きも生まれてきています。

 新しく迎える2005年を、私たちの手でどんな年にできるのでしょうか?
へこむことは多々ありますが、時代が逆行してしまうことがないよう、踏ん張れるところまでは
踏ん張り続けたいと思います。
みなさん、次年度も引き続き、SEANの活動へのご理解・ご支援・ご協力の程をよろしくお願いいたします。

          2004.12.24.(クリスマス・イブ)かえこ


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