2005年度の取り組みから見えてきたこと(no.206)
最近、ホストを取り上げるTV番組をよく見かけます。番組では、ホストたちの売り上げNO1獲得の戦いが
展開され、客が自分のお気に入りのホストをNO1にするために、高額なお酒をオーダーして
ホストクラブにお金をつぎ込んでいく様子が描き出されていきます。
システム自体をTVからの情報ぐらいしか知らないのですが、TVを見ながら、ふとキャバクラ嬢への
客のお金のつぎ込み方と、ホストへの客のお金のつぎ込み方に少し違いがあるのではない
かと思えてきました。
ホストに客がお金をつぎこむ場合は、そのホストの出世やプライドを維持するために個人ではなく
クラブにつぎ込みますが、キャバクラ嬢に客がお金をつぎ込む場合は、そのキャバクラ嬢
個人を所有するために個人につぎ込まれるような気がしました。
それらの違いは、社会的・文化的につくられるジェンダー、すなわち性別による価値評価の違いに
よるものであり、無自覚のジェンダーを巧みに利用した商法なのだろう思えます。
よく世の中を観察していると、ジェンダーが経済の流れと大きな関わりがある事が見えてくることが
よくあります。
また、2005年度、「女(男)に期待されること」のワークを数多く実施する中で、一つの確認を
得ることが出来ました。
それは、「女」は年代や役割によってその中身が変わってきますが、「男」は年代や役割が
違ってもあまり中身が変わらないということです。
「女」の場合、「女の子」「彼女」「妻」「嫁」「母」「祖母」「専業主婦」「社員」「セックスパートナー」
「キャバクラ嬢」のそれぞれの役割において期待されることを比べれば、「純潔」「か弱さ」「たくましさ」
「セクシーさ」など180度違うメッセージが含まれてきます。
それでは、「男」の場合はどうでしょうか?
「男の子」「彼」「夫」「婿」「父」「祖父」「社員」「セックスパートナー」「ホスト」は、どれをとっても
「強さ」「たくましさ」「弱音をはかない」など、一貫した期待内容がそこに存在しています。
その評価を得ることができたものは、男女共から賞賛されますが、その評価を得ないものは、
社会全体から存在価値を否定されてしまう危険性を含みます。
「女」は役割によって評価が違うわけですから、それぞれの役割評価に固執すれば、当然互いに
確執が生まれ分断されていくという問題が生じます。
その「役割」が変わるたびに、「自分」という人間の存在意義を見失い、自信をなくしていく女性たちも
よく見かけますが、いい意味で開き直ってしまえばその多様性ゆえに、自己選択を行使する中で
エンパワーしていく女性たちもよく見かけます。
ジェンダーを読み解くには、「男を立てる」「夫に従う」「妻子(女子ども)を守る」「女が腐ったようなやつ」
「女にしておくのがもったいない」といった、男が上で女が下といった階層級の問題に目を向けることは
もちろん重要なことですが、日常に影響を及ぼしていることが多方面に存在していることから、
それらの事象からひとつ一つを丁寧に読み解いていくことの必要性も強く感じています。
個々の生きにくさから犯罪に至るまで、「ジェンダー」の視点で世の中を読み解いていく力をつけ、
自分も含めて「誰もがありのままの自分」を活かされる多様性社会になるよう、2006年度もSEANの
活動として取り組んでいきたいと思っているところです。
ただいま、2006年度会員を募集中!!
会費収入が伸び悩む今日この頃、みなさん、ご参画・ご協力・ご支援をどうぞよろしくお願いいたします!
2006.4.5 かえこ
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