かえこのちょっと言わせて (no.65)

ジェンダーってなぁに?
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    『弱さ』を再考する

 言葉の解釈が無自覚なまま、私たちの生き方を左右する価値観に
つながっていることがあります。
 no.51で『強さ』と『やさしさ』についての、定義のしなおしが必要であると
書きました。「男は強く」「女はやさしく」といったジェンダーにとらわれると、
男性性の攻撃性や支配欲、女性性の受動性や自己犠牲を肯定し、対立が
生まれた時に安易に暴力的解決方法を取り、被害者に暴力の責任を
転嫁してしまうことにつながります。真の『強さ』『やさしさ』とは、「自他を尊重し、
決して人の心やからだを傷つけない方法で問題を解決していける力」であると
SEAN G-Free(ジェンダーフリー教育)プログラムでは定義付けしています。

 今回は、G-Freeスタッフミーティングで『弱さ』について話し合った内容を
踏まえ、私なりに『弱さ』について考えをまとめてみました。
 私は正義感と好奇心は旺盛でありながら、自己主張がうまくできない自分を
不甲斐ない『弱い』人間だと思い込む子ども時代を過ごしました。今考えると、
自己主張のスキル(技術)を学んでいなかったことや、経験不足、不安を
解消するための適切なアドバイスを貰えていなかったことやジェンダーによる
自己イメージが、自己主張や行動の制限につながっていたのであり、
それはいわゆる『弱さ』ではなかったのだとの思いに至りました。
しかしながら、自分自身を『弱い』と思い込み、一生懸命強がってしまう自分に
今でも出会うことがあります。
自分の行動に『弱さ』のレッテルを貼る時、その解釈が間違っていることも
結構あるのかもしれません。

 また、私たちはなぜその『弱さ』を否定的に捉えてしまうのでしょうか?
『強さ』は『勝つ』というプラスイメージ、『弱さ』は「負ける」というマイナスイメージ
であり、人より劣っているという意味合いに於いて『弱さ』を忌み嫌うのかもしれません。
 人は『強さ』と『弱さ』を兼ね備えている存在、故に人は支えあいいたわり合って
生きています。 もし、ここに生まれて間のない赤ちゃんがいたら、その『弱さ』
故に手を差し伸べ守りたいと思うように、『弱さ』とは本来劣っているということ
ではないはずです。
 勝つことや人を支配し尊厳を踏みにじる行為を『強さ』としてとらえている限り、
『弱さ』はいつまでたっても支配されること負けることとして忌み嫌われます。
 強者が弱者を支配ではなく、その強さを行使する中で両者をエンパワーする
関係を築くことができれば、『弱さ』をプラスイメージに置き換えることができる
のかもしれません。
 『強さ』も『弱さ』もひっくるめて、誰もがありのままの自他を受容し共存できた時、
構造的な力関係の中でさえ暴力が生まれない社会が築けるものと思います。
                       2003.7.1 かえこ


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