かえこのちょっと言わせて (no.78)

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    行き過ぎたジェンダー・フリー!? (no78)

 「最近の子どもたちは、『女らしさ・男らしさ』の規範がなくなり自由奔放に
なって困る。だから、ある程度の規範は必要なんじゃないかと思います。」
そういった意見を聞く事がよくあります。
 「片付けられない女」「言葉使いの乱暴な女」「女子ども(弱い立場の者)を
守れない男」「社会的責任を負えない男」など、行き過ぎたジェンダー・フリー(?)
でそれらの問題が起こっていると危惧している人は、結構たくさんいるのでは
ないでしょうか?
 自分が散らかしたものを片付ける事、人を傷つける言葉は使わない事、
社会構造上自分より弱い立場にある人をいたわり守る事、社会的責任を果たす事、
実はどれも人が共存する上で大切な事です。「女だから」「男だから」といった
性別による役割分業にこだわり過ぎ、どちらかが責任を放棄してしまったり責任を
負いすぎてしまい様々な問題に発展していく事も多々あります。
(もちろんできるできないに個人差があることもあり、できない場合は人の手を
借りて行うということも含めての話ではありますが…。)
 ジェンダー・フリーとは、そういった「女だから」「男だから」といったとらわれではなく、
人として誰もが互いの個人的違いを尊重し合いながら共存していくことです。
 個の尊重の中には「からだ」などの生物学的性差も含まれており、ジェンダー・フリー
という概念に「行き過ぎる」ことなど本来あり得ません。その生物学的性差とて
両端や多数者はあるにしろ、多様な存在があることは科学的にも認められている事実です。
 むしろ、「行き過ぎている」のは「女だから」「男だから」と決め付けるジェンダーの方で、
その思い込みや抑圧の中から、様々な社会問題が起こっています。
 性別でいろいろな可能性をあきらめてしまう事、「女は男の支配下にある」などの
思い込みでおこるドメスティック・バイオレンス(親しい人からの暴力)や性暴力、
母親に子育ての全責任を負わせる事などからおこる子ども虐待、セクシュアル・マイノリティ
や「らしくない」ものへのいじめや差別・暴力など。
 ジェンダー・フリーとは「行き過ぎたジェンダー」から解放され、誰もがありのままの
自分や他者を大切できる社会を築く事。にもかかわらず、メディアを通してその解釈を
意図して歪め報道されるといった現状があり、そのことに憤りを感じます。

 また、「ジェンダー・フリーが進むと、誰も子どもを産まなくなって少子化が進むんじゃない
ですか?」と質問される事もよくあります。
 ジェンダー・フリーが進んでいる北欧では、「母親」だけに子育ての責任を押し付けず
安心して子を産み育める社会を推し進めているので、むしろ出生率が伸びていると聞きます。
 私の周りを見渡しても、「ジェンダー・フリー」派の仲間で子育てを放棄した人に
出会った事はありません。子どもたちの未来を案ずるからこそ「ジェンダー・フリー」を
推し進めたいと思う訳です。

 メディアと言う大きな影響力を使って行われるジェンダー・フリー・バッシング。
それに対抗するために、今年も草の根でコツコツと啓発事業に取り組み、共感の和を
広げていきたいと思っています。
                   2004.1.15. かえこ


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