かえこのちょっと言わせて (no.89)

ジェンダーってなぁに?
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自分に期待するということ
 
 ちょっと前の私たち夫婦の会話です。 
 私 「わたし、男に生まれてたら、もっと早くからいろんなことに挑戦してたし、今以上に活躍してた
    んちゃうかな。それに、きっと『もて、もて』やったと思うわ。(笑)」
 夫 「今でも、半分『男』やと思うで!」

 以前、夫はこんなことも私に言っていました。 
 「アンタの人生の方が、楽しそうやなぁ。」
 夫は23歳の若さで私と結婚してから、すぐに独立し自営業者として生きてきました。
開業したワンショットバーの経営破たん、2人で始めた露店商、そこから始まった
服飾雑貨の卸し業、バブル崩壊、阪神淡路大震災、詐欺、転職 …
 夫の生きてきた人生には波風が多く、その波風をできるだけ妻である私に
感じさせないよう彼は生きてきました。それは、多分、彼のジェンダー観によるものだと
私は感じています。
 そして、いわゆる「男らしい男」が若かりし頃の私の好みであり、彼の持つジェンダー観を
私が見抜いていたのかもしれません。今の私のジェンダー観は以前とは変わりつつあることで、
今は夫との関係も少しずつ建て直しをしている所です。

 夫とのことはさておき、女として生まれ育ってきた私は、漠然と自分自身に期待をせずに成長してきました。
もともと好奇心が旺盛で、凝り性な私は、何ごとにおいてもそこそこ器用にこなしていたにもかかわらず、
主体的に何かに取り組む力が自分に備わっているなどという自己イメージはなく、あまり自信が
もてないまま生きていたように思います。

 つい先だって、ある保育所で子どもたちを対象にワークを実施しました。絵人形(男女2人ずつ4人)を
使って、「医者」「花屋」「パイロット」「コック」という4つから、その絵人形たちの将来の夢を
当てるというワークです。「医者」をその中の女の子の夢だと選んだ子どもがいたことに対して、
5歳の女の子がこんなふうに言いました。「お医者さんは男の人の仕事って感じだから、それは違うと思う。」
「そう思うんだ。じゃぁね、この中で女のお医者さんに会ったことのある人いる?」という私の質問に、
多くの子どもたちが手をあげました。「そうだよね。女の人が『お医者さん』になることもできるんだよね。」 
 私自身、子ども時代に将来の夢としてイメージできたのは、「母」「先生」その2つだけだったことを
記憶しています。その後、3〜5歳児18人全員に、「将来何になりたい?」と問いかけた時、
「弁護士!」と元気よく答えた5歳の女の子がいたことに、変わりつつある時代を嬉しく思いました。

 「生まれ持った性別による『特性』を活かす教育やかかわりが必要だと思いますか?」という質問に、
女性の38%が男性では61%がたいへん・やや必要であると答えました。これは、昨年度実施した
約2時間の研修を終えた後の、教職員対象のアンケートの結果です。それ程までに、性別による
「特性論」は強固だということです。
 性別による「特性」とは、どういうことなのでしょうか?
「特性」は、「個性」よりも強固なものなのでしょうか?
子どもの将来に大きく影響を与える教職員が、「個性」ではなく「特性」に意識を向けているのだとしたら、
それは子どもたちの可能性の目を摘む大変問題のあることだと思います。

 私はたまたまこれらの問題に気づき、水を得た魚のように今を生きることができるようになりました。
でも、まだまだ多くの女性たちが、自分に期待できず、自信をなくして生きていることが残念でなりません。
また、多くの男性たちが負いきれない責任を負い、もがき苦しんでいるような気がしてなりません。
 社会全体が今横たわっているジェンダーの問題に目を向け、新たなジェンダーを創り出すための
担い手の1人になれるよう、自分自身に期待したいと思います。

                2004.7.1 かえこ


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