かえこのちょっと言わせて (no.90)

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  「人権」について思うこと 

 7月は臨時号を発信したこともあり、予定の15日が過ぎてもなかなかコラムを打ち込めないまま、
今日に至ってしまいました。
 私の発信するコラムに共感したとのメッセージを受け取りながら、私自身も励まされつつ、
日々の活動からの数々の学びをみなさんと共有したいとの思いでコラムを発信し続けています。

 先日、(財)大阪府人権協会のご依頼で、「〜人権を大切にするために〜わたしがふみだすための
第一歩講座」のフィールドワークのお仕事をお受けしました。人権を大切にされる社会づくりに、
わたしができる第一歩を見つけるための連続講座の1コマです。
SEANが「人権」に取り組んでいる団体である、というお墨付きを頂いたようで喜んで
お引き受けした次第です。

 みなさんは、「人権」と言う言葉にどんなイメージをお持ちでしょうか?
  PTAの取り組みの中でさえ、「人権」と言う言葉に堅苦しさを感じる人が多く、毛嫌いされる空気が
未だに存在しています。
 私が育った頃を思い出しても、人権教育と銘打って「部落問題」や「障害者問題」に関する映画を
よく見せられた覚えがあります。ですから、子どもの頃は「人権」とは、誰か困っている人のため
にある言葉だと漠然と認識していたように思います。
 CAP(子どもへの暴力防止)の活動と出会ってからは、私の「人権」に関する認識は
とても明確になりました。
まず、自分自身が大切な存在であると実感すること、その上でそれと同じように誰もの存在を愛しむこと、
それが人権感覚であるとの認識です。
 また、「人権」に関する取り組みを考える時危惧することは、その取り組みさえも縦割りで
分断されているのではないかという思いです。
 人はそれぞれ様々なカテゴリーに属しており、誰しもが弱者的側面も強者的側面も、あるいは
被害者的側面も加害者的側面も、持ち合わせているものです。
 各々に、1つの側面だけを取り上げて「より弱者」であることを主張し合えばし合うほど、
対立構造が生まれそのカテゴリーが強固になっていく危うさを感じます。
 共感を力にするためにカテゴリーで人が集うことも必要なことですが、その延長線上でカテゴリーを越え、
どのカテゴリーに属していてもあるいはいなくても、自分も含め命をもった大切な存在として
つながりあうことはとても重要なことです。
 自他と向き合うなかで、自らの偏見や先入観と向き合いつつ、すでにカテゴリーの分類によって
生まれている社会的な差別や偏見を想像力を持って我が事とし、社会に向けて問いただして
いく力を持ちたいと思います。

 犯罪被害者やその家族、難民や日本国籍でない日本に住む外国籍の人、少数民族、HIVなどの
感染症や性的少数者の人々、障害等を持つ人とその家族、数え上げればきりがないほど、
多くの人たちがマイノリティとして人権をないがしろにされている現状がありますし、
まだまだ私の知り得ない状況もあるものと思っています。
 当事者だけがその問題に取り組んでいたのでは、いつまでたっても少数者のままで数の力を
持ちえることは不可能です。すべてのマイノリティの問題は、当事者以外の第三者が自分の事として
語っていくが必要不可欠です。また、「女性」と「子ども」の人権に至っては、数的には少数とはいえず、
強者の立場に立つものが想像力を持ちその状況を理解し、支配や管理ではない関わりを持つ努力を
することが不可欠です。

 また、反戦教育についても、娘たちが学校教育で学んだことは、戦争の悲惨さと惨酷さにとどまり、
恐怖心と人間という生き物への不信感に終わってしまっていたことも幾度となくあったように思います。
 戦争を防ぐために、互いの主義主張の違いを共存する世界を築くために自分たちになにができるのか、
またそれを可能にするための自分への自信と他者への信頼を育んでこそ、教育と言えるのではないかと
思います。
 人権教育にしろ、反戦教育にしろ、現実に起こっているあるいは歴史上で起こった様々な差別や偏見、
暴力を正しく学び、その延長線上に自分たちが新しい時代を築き上げていくための自信を取り戻し、
未来への可能性を具体的にイメージしていくことが重要であるのではないでしょうか。

                        2004.7.21 かえこ


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