かえこのちょっと言わせて (no.93)

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ヌエックのワークショップに参加して(no.93)

  8月27日から3日間、埼玉にある国立女性教育会館(通称ヌエック)に行ってきました。
男女共同参画の形成をめざして研究・教育/学習・実践活動を行っている個人、団体・グループ
約100団体が全国各地から集うフォーラムです。
 SEANも「ジェンダーに関する人権教育の有効性〜中高校生約800人のアンケート結果から〜」
と題してワークショップを実施しました。沖縄から北海道まで全国各地から参加しておられた59名もの方が
SEANのワークショップに参加してくださり、多くの出会いにこちらとしても元気をいただくことができました。

 さて、他にも様々なワークショップが開催されており、どこに参加しようかと迷う中、
最終日はポルノ・売春問題研究会(福島市/http://www.app-jp.org)が実施する
「インターネット時代の暴力ポルノ」に参加しました。そこで見聞きした情報は、あまりにも
ショッキングな内容でした。
 誰でも入れる無料サイト(ポルノ製作会社のHP)の掲示板でのやりとりのコピーが資料として配付され、
そのHPをプロジェクターを通して画像で見せて頂きました。
 「ヤマンババスターズー生きる価値のないメス共に制裁を」「問答無用強制子宮破壊シリーズ」という
DVDタイトルを聞くだけでも、吐き気をもよおします。
 掲示板には、製作者と一般参加者のやり取りが書き込まれており、「暴力ポルノ」の内容を
議論する中で、より過激さが増していくという流れになっていました。
 「監禁友の会」では、「貴男も、1人の女性が、人格と、子宮をつぶされていく光景を目撃しませんか?」
というキャッチコピーのもと、暴力ポルノの撮影に参加することを促しています。
 ここには書きませんが、そこでのやり取りを読むだけで、『性』そのものに嫌悪感が生まれ、
気分が滅入ってしまうような内容です。
 現状では、被害者が申告しないかぎり仕事上の契約ということで犯罪として立証できず、
刑事法で罰することはできないし、出演者として被害をこうむった女性は、自殺に追い込まれる
ことがあっても、訴えることは困難な状況にあるというお話でした。
 盗撮も、迷惑防止条例以外には取り締まる法律はなく、携帯電話を使って簡単に盗撮が行われ、
子どもたちがターゲットとなり自分のヌード写真を安易に売ってしまう現状があるということでした。
 私の頭の中で、「従軍慰安婦問題」や自分の中でどうしても消化できない事件
(女生徒が40日ほど監禁され殺されコンクリートに詰められ捨てられた事件)とリンクして、
できれば直視したくない衝動に駆られました。
 けれども、現実に目を向けなければ、そこで傷つき人生を奪われていく被害者を見殺しにしていく
ことなのだと思い直し、ネットワークを広げつつ、今後もできることを模索していきたいと思っています。

 現状の問題を知るにつけ、バックラッシュ側が「性教育」や「ジェンダーフリー」への矛先を、
これらの「女性への憎悪」としか思えない「暴力ポルノ」の方へ向けてくれないものかと
思ったりします。
 東京都教育委員会の「ジェンダーフリー」に関する通知が波紋を呼んでいますが、
4月の内閣府の見解には「最近の『ジェンダーフリー』という用語をめぐる誤解や混乱の状況を踏まえると、
今後新たに地方公共団体において条例等を制定する場合には、敢えてこの用語は使用しない方が
良いのではないかと考えております。なお、地方公共団体において、差別をなくすという意味で、
定義を明らかにして使用しているものについては、問題ないと考えております。」とありますし、
朝日新聞の東京版では、「千葉県教委は学校に誤解を招かない使い方を促したものの言葉は使い続け、
男女平等をめざす『ジェンダーフリー教育』も推進している」と結んでいるそうです。
 意図的に作られる「ジェンダーフリー」という言葉への歪曲された情報で、自粛すればするほど
新たなターゲットを生み出すだけだと懸念します。
 できれば、現実に起こっている様々な問題を解決することに、全エネルギーを集中できるような状況に
早くならないものかと思っている今日この頃です。
                   2004.9.1 かえこ



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