「あきらめない」は結果を生み出す
早いものでもう師走です。2004年は、G-Freeプログラムや様々な講師依頼をお受けし、
あちらこちらに走り回った1年でした。
組織の中で一家の大黒柱のごとく走りまわり、「運営経費を稼がねば」との思い込みは、
「妻子を養わなければ」といった思い込みとどこか似ていて我ながらおかしくなります。
「家庭での役割分担による思いの行き違いは、こんな中から起こっていくのかもしれない」
な〜んてことを考えてしまう今日この頃です。
さて、SEANではG-Freeプログラムの提供以外にも、幾つか事業を展開しています。もともと
保育サポートグループとして結成したので、今でもサポートとんがらし事業としてベビーシッター・
幼稚園への送迎・家事援助などの生活助っ人やグループの保育サポート、KIDSステーション(事務所)
での一時保育等を実施しています。 その取り組みの中でも、様々な出会いや別れがあります。
一人暮らしのある会員の方が、検査入院されるたびに飼われている老犬の散歩と世話を
依頼されていました。朝夕の犬の散歩と世話を引き受けてくれるワーカーを探すことは、
当初から大変な作業でしたが、彼女はもともと私の知人であったこともあり「困っておられる
この状況をなんとかせねば」との思いから、無理をしつつ引き受けてくれたスタッフがいました。
今年の夏、彼女は再度の検査入院となりましたが、今まで引き受けてくれていたスタッフの
状況が変わっており引き受けれらず、いざとなったら私も含め運営サイドがどうにかこうにか
何とかしようと腹をくくり、あきらめずワーカーを探し続けました。
SEANの登録ワーカーだけでは無理だとの判断で、高槻市市民公益活動サポートセンターにも
請負ってくださる方がないかを相談しました。そのネットワークの力が活かされ、ようやく
引き受けてくださる方を確保しました。
そして、退院の予定が長引いていることを気にしながらも、犬の散歩は引き受けてくださった方の
頑張りで確実に続けられていました。
ところがです、ヌエックでのワークショップで埼玉にいた事務局の私たちのもとに1本の電話が
入りました。検査入院をしていた彼女が突然亡くなったとの知らせでした。想像もしていなかった
突然の訃報に、何をどうしていいやらうろたえながら連絡すべきところに連絡を入れ大阪へと戻りました。
それからが、また大変でした。老犬の引き取り手となるはずの彼女の親族が倒れてしまわれ、
主のいなくなった家にいる老犬の泣き声に近所からも苦情が出始め、これ以上朝夕の散歩だけ
では持ちこたえられない現状を感じながら、私たちの手ではもうどうしようもないところまできていました。
私自身が「もう無理だ」とあきらめた時、サポートとんがらしの代表である事務局の淑子さんが
まだあきらめずにいました。
彼女が、世話ができなくなった老犬の面倒を見てくれる団体はないかと(社)大阪ボランティア協会に
相談し、紹介してもらった団体に問い合わせてみたところ、幸いにも引き受けてくださる団体が見つかり
老犬は主のいなくなった家を後にして引き取られていきました。
独りぼっちとなった老犬が余生を過ごせる場所がみつかり、逝ってしまった彼女にも、散歩を
根気良く引き受けてくださっていた方にも申し訳が立ち、ようやくSEANは肩の荷をおろすことができました。
その時、あきらめないことそして、ネットワークの重要性を実感しました。
「だめだ」「無理だ」と思った瞬間に、人は力をなくします。
「なんとかなる」「なんとかする」との強い思いは、行動につながり結果を生み出すものだと思います。
話は変わりますが、G-Freeプロジェクトの出前授業でたくさんの子どもたちと出会い、
社会的・文化的に作られるジェンダーがいかに子どもたちの日常に蔓延し、子どもたちの人生の選択を
制限し諦めを生み出し、自尊感情を低め、価値観を固定化しているかを日々の活動の中で実感しています。
このプログラムを継続的に実施し続けるには、運営上の幾つかの課題をクリアしなければなりませんが、
なんとか踏ん張りながらあきらめずに提供し続けたいとの思いを強くしています。
幸いにして、ドコモ市民活動への助成をいただけることになり、中高生を対象とするG-Freeプログラム
を17クラス分予算化しています。実施期間は2005年9月末までです。プログラム内容など、
詳しいことをお聞きになりたい方は遠慮なく事務局までお問合せ下さい。せっかく頂いけた助成金です。
有効に使いたいと思っています。 2004.4.3 かえこ
ブックレットになりました!!
ジェンダーフリーで綴るNPO発信レポート「かえこのちょっと言わせて」
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